Horizon Europe クリーン産業ディール支援公募 エネルギー多消費産業の脱炭素化(HORIZON-CID-2026-01-01)
募集中| 助成機関 | European Commission |
|---|---|
| カテゴリ | 国際共同研究 |
| 分野 | 環境エネルギー材料製造技術国際共同研究 |
| 助成額 | トピック予算1億2,500万ユーロ。1件あたりのEU拠出額は1,500万ユーロから2,500万ユーロ、採択予定は最大8件 |
| 締切日 | 2026-09-15 |
| 公募開始日 | 2025-12-18 |
| 研究期間 | 要確認(作業計画にプロジェクト期間の指定はなく、提案内容に応じて設定する) |
| 難易度 | 高 |
| 採択率 | - |
| 採択件数 | - |
| 申請システム | EU Funding & Tenders Portal |
概要
欧州のクリーン産業ディールを支える研究開発公募(HORIZON-CID-2026-01)のうち、鉄鋼や化学などエネルギー多消費産業の脱炭素化を対象とするトピックHORIZON-CID-2026-01-01。類型はイノベーション行動(IA)で、欧州パートナーシップのProcesses4PlanetおよびClean Steelを実施するものと位置づけられている。対象となる技術領域は3つで、炭素循環の管理(エネルギー多消費産業の設備からの二酸化炭素または一酸化炭素の回収、利用、貯留について、回収率と純度に対するエネルギー投入量を現行技術比で3割削減することを目標とする)、生産におけるクリーンエネルギーの利用(プロセスの電化、水素など代替クリーンエネルギー媒体の統合、現地の再生可能エネルギー貯蔵、排熱の利用と高温化)、生産プロセスの循環性と資源効率(材料、エネルギー、水について2035年までに現行の産業値から3割の改善を、商業的に成立する技術で実現する)。提案は主たる領域を1つ明示して選択し、産業界が主導する少数精鋭の共同体で構成することが求められる。技術成熟度は開始時6で、終了時に7から8に到達することが期待される。トピック予算は1億2,500万ユーロで、1件あたり1,500万ユーロから2,500万ユーロ、最大8件の採択を予定する。公募は2025年12月18日に開始し、締切は2026年9月15日の単段階方式。実施機関は欧州保健デジタル事業執行機関(HaDEA)で、所管はHorizon Europeの横断的活動(Horizontal Activities)の作業計画。日本は2026年7月31日版の欧州委員会「参加国一覧」でPillar IIに準参加した国として掲載されており、2026年予算年度以降の公募でEU加盟国と同条件の助成対象となる。提案は資金入札ポータルから、原則として独立した3法人以上で構成する共同体として提出するため、日本の研究者が単独で申請することはできない。
応募要件
一般附則Bの参加条件が適用される。原則として、独立した3つの法人が共同体(コンソーシアム)を構成し、うち少なくとも1法人がEU加盟国に設立され、他の2法人以上がそれぞれ異なるEU加盟国または準参加国に設立されていることが必要。日本は欧州委員会の参加国一覧(V4.0、2026年7月31日版)で、Horizon EuropeのPillar IIに準参加した国として、2026年予算年度以降の公募について掲載されているため、日本の大学、研究機関、企業はEU加盟国の機関と同条件で助成対象となる。本トピック固有の追加条件として、衛星による地球観測、測位、航法、関連する時刻データやサービスを利用する場合は、参加機関はコペルニクスおよびガリレオ/EGNOSを利用しなければならない(他のデータやサービスの併用は可)。市場化への近さと関係者間の実効的な協働を確保するため、共同体は産業界が主導し、参加機関数はできる限り少なく管理可能な規模とし、その規模を正当化することが求められる。中小企業の参加が奨励されている。
対象となる研究
エネルギー多消費産業のうち、欧州で高い成長可能性を持つ次の3つの技術領域が対象。第一に炭素循環の管理(CCUおよびCCUS)。エネルギー多消費産業の設備から排出される二酸化炭素または一酸化炭素の回収、利用、貯留に関する解決策のさらなる最適化と実証を行い、回収率と純度に対するエネルギー投入量を現行の利用可能な技術と比べて大幅に削減する(目標値は二酸化炭素または一酸化炭素1トンあたり3割削減)とともに、ライフサイクル評価、市場規模、コストの面から脱炭素製品の商用化可能性を示すこと。第二に生産におけるクリーンエネルギーの利用。プロセスの電化、脱炭素化された生産、水素などの代替クリーンエネルギー媒体と技術の統合、現地の再生可能エネルギー貯蔵、排熱の利用と高温化により、2035年までにエネルギー多消費産業におけるクリーンエネルギー利用を大幅に改善すること。第三に生産プロセスの循環性と資源効率(材料、エネルギー、水)。2035年までに現行の産業値と比べて3割の改善を商業的に成立する技術で実現し、産業副生物や使用済み廃棄物を、低炭素技術が現存しない新たな原料へ転換する循環型の価値網を通じて、原材料消費、エネルギー投入、淡水取水、生態系への影響、排出を大幅に削減すること。解決策は全体としてライフサイクル評価が正であり、プロジェクト終了時点で見込まれる規制と枠組み条件の下で商業的に成立するものでなければならない。提案は主たる領域を1つ明示して選択するが、産業分野の中で3領域を統合的に扱うこともできる。技術成熟度は開始時6、終了時7から8。
採択されやすい研究像
作業計画が求める期待成果は次の3点。革新的技術の活用を加速して産業プロセスを脱炭素化し、より費用対効果の高いクリーン製品を市場に出すことでEU産業の競争力、持続可能性(生物多様性を含む)、強靱性を高めること。欧州において世界初となる革新的な実証設備を新設するか、新たに導入された産業脱炭素化の解決策を最適化すること。信頼できる事業計画と、産業化に向けた活用戦略(市場で検証された用途事例を含む)により、想定するクリーン製品と革新的プロセスの市場成熟度を実証すること。加えて、関連技術がクリーン産業ディールを支える形で適切に統合されていることを、直接的(プロセスの温室効果ガス排出削減など)または間接的(新たなクリーン製品の生産など)に示すこと、プロジェクト後の展開において産業界の主導性を示すことが求められる。普及・活用・広報計画には、健全で説得力のある事業計画と市場成熟化戦略を含め、EUの関連産業分野への展開の準備と支援、または追加の民間・公的投資(欧州イノベーション基金などのEU展開プログラムを含む)による市場獲得の可能性を扱い、市場展開に向けた技術面と非技術面の重大な障壁を包括的に分析して2030年までに解消する計画を示す必要がある。実証段階に入る前に明確な進行可否の判断時点を設け、その前に詳細な設計計画、技術経済評価、実証に必要な全ての許認可、完全な事業計画と市場成熟化戦略、展開を主導する産業パートナーの特定を提出することが期待される。3つの技術領域を網羅する均衡ある採択とするため、順位のみによらず、各領域で最高順位の提案が合格点を満たす限り少なくとも1件は採択される。
過去の採択傾向
本公募(2026年公募)の採択結果は締切前のため未発表。本トピックが実施する欧州パートナーシップProcesses4PlanetおよびClean Steelを含め、Horizon Europeで過去に採択された課題の一覧は欧州委員会の研究成果データベースCORDIS(https://cordis.europa.eu/ )で公開されている。本欄では個別の採択課題名を収集していない。日本の機関の採択実績については、日本のPillar II準参加が2026年予算年度以降の公募に適用されるため、本公募が最初期の対象回次にあたる。
応募方法
申請システム: EU Funding & Tenders Portal
必要書類:
- Part A(資金入札ポータル上でオンライン入力。応募機関の管理情報、提案の要約予算、公募固有の設問)
- Part B(ポータルの提出システムからひな形を取得し、記入のうえPDFで再アップロード。プロジェクトの技術的記述。本トピックでは最大60ページ)
- 附属書類・裏付け資料(提出システムで指定されるものをPDF等でアップロード)
記載項目:
- 主たる技術領域の選択(炭素循環の管理、生産におけるクリーンエネルギーの利用、循環性と資源効率のいずれか)と技術面・事業面からの選択理由
- プロジェクトの目的と技術水準を超える点(卓越性)
- 方法論、実証計画、技術成熟度6から7・8への到達計画
- 期待成果とインパクトに至る道筋
- 事業計画と市場成熟化戦略(市場展開の障壁分析と2030年までの解消計画を含む)を盛り込んだ普及・活用・広報計画
- 実証段階前の進行可否の判断時点と、詳細設計、技術経済評価、許認可取得の道筋
- 作業パッケージ、労力配分、資源計画、リスク評価
- 各参加機関の能力と役割、産業界主導の共同体構成とその規模の正当化
- ライフサイクル評価と商業的成立性の見通し