2027年度 産業財産権国際課題対策推進事業 派遣研究者募集(特許庁委託)
募集中| 助成機関 | 一般財団法人知的財産研究教育財団 知的財産研究所 |
|---|---|
| カテゴリ | 国際交流 |
| 分野 | 知的財産産業財産権(特許・実用新案・意匠・商標)法学経済学・経済分析国際比較研究 |
| 助成額 | 要確認 |
| 締切日 | 2026-09-11 |
| 公募開始日 | 2026-06-15 |
| 研究期間 | 9か月(短期も可)。派遣時期は2027年4月1日から2028年2月29日までの間 |
| 難易度 | 中 |
| 採択率 | - |
| 採択件数 | - |
| 申請システム | 独自(電子メール添付で提出。メールのタイトルは「派遣研究者応募」とする) |
概要
特許庁の委託により一般財団法人知的財産研究教育財団 知的財産研究所(知財研)が実施する「産業財産権国際課題対策推進事業」の一環で、国外研究機関における調査・共同研究を行う派遣研究者を募集する。知財に関する国際的な課題を把握し、国内制度や施策への反映や海外における制度調和を促進すること、必要となる基礎資料を提供すること、最新の国際的な議論の把握と中長期にわたり議論の継続を可能とする研究者ネットワークを構築することを目的とする。派遣人数は2名程度で、派遣渡航費および帰国渡航費、渡航諸費用(必要に応じてビザ取得費用、海外傷害保険等)、滞在手当が知財研の定める規定に基づき支給される。研究費の助成金ではなく、海外派遣による調査・共同研究の受託型事業である。
応募要件
派遣時に次の全条件を満たす者。(1) 日本国籍を有する者。(2) 研究活動における不正行為(捏造、改ざん、盗用)の前歴がない者。(3) 2026年4月1日現在で博士課程(後期)在籍または修了者、もしくはこれと同等以上の実績を有する研究者(博士課程(後期)単位取得退学・学位未取得を含む)で、設定されたテーマについて調査・共同研究するために十分な産業財産権に関する知識を有する者。2026年4月1日現在で博士課程在籍者・修了者のいずれにも該当しない者は、2026年4月1日現在で産業財産権に関する学生等の教育・指導実績を有すること。(詳細は募集要項)
対象となる研究
特許庁が所管する産業財産権(特許、実用新案、意匠、商標)に関する最新の国際的な課題、または制度調和が中長期的に必要となる課題についての調査・共同研究。テーマは応募者が選定し、特許庁提示のテーマ例が別紙1に列挙されている(特許制度: 第5次産業革命に対応した知的財産制度、権利の安定性、先使用権の主要国比較、クラウド・コンピューティング関連発明の保護、AIによる機械翻訳精度向上がもたらす制度調和への影響など。審判制度: 五庁における権利付与後の特許の無効化手続きの比較など。普及支援: 中小企業・ベンチャー・大学における産業財産権制度活用による経済効果の定量分析など。意匠制度: 画像・GUI等のデジタル意匠の類否判断の各国比較など。商標制度: コンセント制度、ディスクレーム制度、不使用商標対策の国際比較など。知財とビジネス: 仮想空間内における知的財産の保護、標準必須特許、M&Aにおける知財の取扱いなど)。派遣先は当該テーマを適切に実施できる海外の研究機関等を応募者が選定する。
採択されやすい研究像
公式の「選定の主な観点」(募集要項10.)と別紙1のテーマ例から読み取れる採択されやすい研究像は次のとおり。(1) テーマが別紙1で特許庁が提示した課題群に正面から対応していること。例として、特許制度では第5次産業革命に対応した知的財産制度、権利の安定性、先使用権に関する主要国(日・米・中・韓・欧州各国等)比較研究、国境をまたぐ特許実施形態の保護の在り方、AIの利用による機械翻訳精度向上がもたらす制度調和への影響、クラウド・コンピューティング関連発明の保護。審判制度では五庁における権利付与後の特許の無効化手続きの比較研究、ASEAN諸国における異議・審判制度の整備状況。普及支援では中小企業・ベンチャー・大学における産業財産権制度活用による経済効果の定量分析。意匠制度では意匠の類否判断(特に画像・GUI等のデジタル意匠)に関する各国比較研究。商標制度ではコンセント制度、ディスクレーム制度、不使用商標対策(制度・運用面)に関する国際比較研究。知財とビジネスでは仮想空間内における知的財産の保護、標準必須特許(必須性判定等)、M&Aにおける知財の取扱い。(2) 経歴・研究業績・教育指導実績が研究計画を遂行するに十分な知識および研究能力を示していること。(3) 派遣期間終了後も産業財産権分野で研究者ネットワークを構築できる人材であること。(4) 研究計画が具体性を有すること(申請書では研究の対象・範囲、分析手法、想定される調査研究報告書目次、月単位のスケジュールまで求められる)。(詳細は募集要項)
過去の採択傾向
公式(知的財産研究所ウェブサイト「研究者派遣・招へい事業」)が年度別に派遣研究者の氏名・肩書・派遣先・研究テーマ・研究期間を公開している。2026(令和8)年度の派遣研究者は3名。熊代拓馬(神戸大学大学院法学研究科 准教授)[派遣先:オーストラリア モナーシュ大学法学部 ; 英国 オックスフォード大学法学部/ハリスマンチェスター・カレッジ]「特許権・商標権侵害と取締役の義務・責任」2026年4月22日~2027年1月21日。西村陽一郎(中央大学商学部 准教授)[派遣先:ドイツ マックス・プランク・イノベーション競争研究所]「制度変化と企業の特許戦略:知財部門等設置の効果に関する研究」2026年7月1日~2026年9月25日。枝村一磨(神奈川大学経済部 准教授)[派遣先:オーストラリア スインバーン工科大学]「環境技術特許が企業パフォーマンスに与える影響の日豪比較」2026年9月21日~2027年2月12日。2025(令和7)年度の派遣研究者は2名。工藤敏隆(慶應義塾大学大学院法務研究科 教授)[派遣先:カナダ モントリオール大学法学部]「知財紛争解決におけるODRの活用-AIによる支援も視野に-」。青柳由香(法政大学法学部 教授)[派遣先:イタリア 欧州大学院]「エッセンシャル・ファシリティ法理の再検討と近時の展開の分析」。同ページには「特許庁の委託を受けて2025(令和7)年度に実施した研究の一覧です。報告書は、特許庁のウェブサイトに掲載されています」と記載され、各研究者の報告書PDFへのリンクが付されている。過去の一覧は1997(平成9)年度分まで年度別ページで公開されている(https://www.iip.or.jp/fellow/index.html )。
応募方法
申請システム: 独自(電子メール添付で提出。メールのタイトルは「派遣研究者応募」とする)
必要書類:
- 2027年度派遣研究者申請書(所定様式・写真貼付。Word様式を知財研ウェブサイトからダウンロード)
- 代表論文の写し
- 2027年度派遣研究者推薦書(所定様式。推薦者が記入し、推薦者から直接送付)
記載項目:
- 研究テーマ(和文・英文。報告書の標題となるような表現)
- 派遣先研究機関(和文・英文)および希望派遣期間
- 研究要旨(400字程度)
- 研究目的:調査・共同研究の背景
- 研究目的:先行研究
- 研究目的:産業財産権に関する最新の国際的な課題または制度調和が中長期的に必要となる課題に関する研究であること(本事業の趣旨)の説明
- 研究内容:研究の対象・範囲(研究対象とする産業財産権、国、具体的制度等)
- 研究内容:研究の具体的内容(何を中心に研究するのか、分析手法、参照文献・資料等)
- 研究内容:想定される調査研究報告書目次
- 研究内容:想定される研究成果/研究者ネットワークの活用例
申請手続きガイド
事前準備チェックリスト
申請手順
-
🔬 研究者 申請書の記入応募要領の記入例を参照しながら申請書を作成します。手書き指定の財団もありますが、多くはWordやPDFのフォーマットで作成可能です。記入欄のサイズに合わせて簡潔に記述してください。
-
🏢 事務担当者 機関長の押印・推薦書の取得学長・学部長等の機関長印が必要な書類に押印を受けます。学内の決裁手続き(稟議)が必要な場合があり、数日から1週間程度かかることがあります。機関長の推薦書が別途必要な場合は、推薦文の原案も準備してください。
-
🏢 事務担当者 提出書類のコピー保管提出する書類一式のコピーを取り、機関内で保管します。採択後の経理処理や報告書作成の際に参照が必要になります。スキャンしてPDFでも保管しておくと便利です。
-
🏢 事務担当者 🔬 研究者 簡易書留での郵送書類一式を封筒に入れ、簡易書留(または公募要領で指定された方法)で郵送します。封筒の表面に「○○助成金応募書類在中」と朱書きすることが一般的です。配達記録が残る方法で送付してください。
-
🏢 事務担当者 到着確認簡易書留の追跡番号で配達状況を確認します。到着確認の連絡をくれる財団もありますが、不安な場合は財団に電話で確認してください。
- 応募は個人単位の公募。募集要項および申請書に機関承認や所属長の押印を求める記載はなく、申請書は応募者本人の日付/署名欄のみである(学内決裁のための押印取得は不要)。
- 推薦書は応募者が取りまとめて提出するのではなく、推薦者本人が記入し、推薦者から fellow27d@fdn-ip.or.jp へ電子メールで直接送付する。送付期限は2026年9月11日(金)。
- 提出は電子メールのみ。応募の際は電子メールのタイトルを「派遣研究者応募」とする。
- 提出された応募書類一式は返却されない。
- 応募資格は「派遣時」に満たす必要があり、応募時に条件を満たさない場合は応募書類の該当箇所にその旨を注記する。
- 日本国籍を有する者のみ応募できる(申請書の国籍欄に「日本国籍以外の方は応募できません」と明記)。
- 派遣期間中は当該研究活動に関して知財研以外からの資金援助を受けることができない。科研費等の他制度との併行実施は事前に整理が必要。
- 派遣期間中の身分は、派遣先の研究機関等で身分が与えられる場合でも知財研の派遣研究者としての身分が優先する。
推奨する学内締切は2026年8月28日(公募締切2026年9月11日の2週間前)。ただし実質的な着手期限は2026年7月中である。逆算の根拠は次の4点。(1) 機関承認・押印は不要:募集要項および申請書に機関承認や所属長の押印を求める記載はなく、申請書の署名欄は応募者本人の日付/署名のみ。したがって決裁のための長い学内リードタイムは不要で、律速は学外要素にある。(2) 推薦書(必須・別送):推薦者本人が記入し、推薦者から応募先へ電子メールで9月11日までに直接送付する。応募者側で差し替えができない別経路の書類であるため、推薦者の執筆時間3〜4週間を見込み、依頼は8月中旬までに完了させる。この依頼完了確認を学内締切の判定項目に含める。(3) 派遣先の受入打診(4〜6週間)(詳細は募集要項)
申請のポイント
- 「消印有効」と「必着」を必ず確認してください。必着の場合は余裕をもって発送する必要があります。
- 機関長印(学長印・学部長印)の取得に数日〜1週間かかる場合があります。学内の押印申請スケジュールを事前に確認してください。
- 一部の民間財団では推薦件数の制限(1機関あたりN件)があります。学内で応募調整が必要な場合は、研究推進課に早めに相談してください。
- 書類の折り曲げ禁止、クリップ使用(ホチキス禁止)など、書類の体裁に関する細かい指定がある場合があります。応募要領を熟読してください。