NEDO公募プログラム完全ガイド2026|補助金・委託事業の種類と応募のコツ
NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、経済産業省所管の日本最大級の研究開発マネジメント機関です。エネルギー・環境技術からAI・半導体、スタートアップ支援まで幅広い分野で年間数千億円規模のプロジェクトを運営しています。
本ガイドでは、NEDOの主要プログラムの全体像、「委託」と「助成」の違い、応募の流れ、採択されるためのポイントまで、研究者・企業の方に向けて解説します。
目次
1. NEDOとは――他の資金配分機関との違い
NEDOは1980年に設立された国立研究開発法人で、経済産業省が所管しています。「エネルギー・地球環境問題の解決」と「産業技術力の強化」を二大ミッションとし、基礎研究から社会実装までを一貫して支援する点が特徴です。
主要な資金配分機関の比較
| 機関 | 所管 | 主な対象 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| NEDO | 経済産業省 | 企業・大学(産学連携中心) | 実用化・産業化志向。大型プロジェクトが多い |
| JST | 文部科学省 | 大学・研究機関の研究者 | 基礎研究・学術研究中心。個人研究者が応募しやすい |
| JSPS | 文部科学省 | 大学・研究機関の研究者 | 科研費を運営。ボトムアップ型の学術研究助成 |
| AMED | 内閣府 | 医療・ライフサイエンス | 医療分野に特化。基礎から臨床まで |
NEDOの最大の特徴は、研究成果を社会実装・産業化につなげることを重視している点です。そのため、多くのプログラムで企業との連携(共同提案・コンソーシアム)が求められます。一方、先導研究プログラムなど大学の研究者が主体的に応募できる事業も用意されています。
2. NEDOプログラムの種類と「委託」「助成」の違い
NEDOの事業は大きく「委託事業」と「助成事業」に分かれます。この違いを理解することが、応募先選びの第一歩です。
| 委託事業 | 助成事業 | |
|---|---|---|
| NEDO負担率 | 100%(全額NEDO負担) | 1/2〜2/3(自己負担あり) |
| 知的財産権 | 原則NEDOに帰属(日本版バイドール適用で実施者に帰属させることも可) | 実施者に帰属 |
| 研究の自由度 | NEDOの計画に沿った実施 | 比較的自由度が高い |
| 経理処理 | NEDOの経理規程に準拠 | 自社の経理規程で処理可能 |
| 典型的な応募者 | 大学・研究機関・企業 | 主に企業(特にスタートアップ) |
※日本版バイドール制度(産業技術力強化法第17条)により、委託事業でも一定の条件を満たせば知的財産権を実施者に帰属させることができます。
3. 2026年度の注目プログラム
2026年度は、AI・半導体関連の大型事業と、GX(グリーントランスフォーメーション)関連の事業が特に充実しています。
GENIAC(生成AI基盤モデル開発支援)
2026年度第4期 公募中
- 規模: 計算資源提供支援(数億円規模相当)
- 内容: 競争力ある生成AI基盤モデルの開発を支援。GPUクラスタ等の計算資源を提供
- 対象: AI基盤モデルの開発能力を有する企業・研究機関
- 締切: 2026年2月下旬(予定)
先導研究プログラム
NEDOの中で大学研究者が最も応募しやすい事業群です。
| プログラム | 規模 | 締切 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 未踏チャレンジ | 年間約2,000万円 | 2026年4月1日 | ハイリスク・ハイインパクトな技術シーズを発掘。大学研究者が応募しやすい |
| フロンティア育成事業 | 課題による(委託) | 2026年2月27日 | 次世代のイノベーション人材を育成 |
| エネルギー・環境新技術先導研究 | 最大2億円 | 2026年2月27日 | エネルギー・環境分野の革新的技術シーズを探索 |
脱炭素・GX関連
| プログラム | 規模 | 締切 |
|---|---|---|
| 省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進 | FS:最大1,000万円/年〜実証:最大10億円/年 | 2026年3月(予定) |
| エネルギー・環境 国際共同研究開発 | 年間約5,000万円(NEDO100%負担) | 2026年3月26日 |
| 脱炭素化・エネルギー転換 国際実証事業 | 数千万〜数億円規模 | 2026年3月下旬(予定) |
※締切日は予定を含みます。正確な日程はNEDO公募情報ページでご確認ください。
4. 分野別プログラム一覧
エネルギー・環境
NEDOの原点であり、最も事業数が多い分野です。再生可能エネルギー、省エネルギー、水素・アンモニア、CCUS(CO2回収・利用・貯留)など幅広いテーマをカバーしています。
- 省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム
- 水素利用拡大に向けた共通基盤強化のための研究開発事業
- 木質バイオマス燃料等の安定的・効率的な供給・利用システム構築支援事業
- 次世代航空機向け静脈産業構築事業
- 脱炭素化・エネルギー転換に資する我が国技術の国際実証事業
AI・半導体・デジタル
近年急速に拡大している分野です。生成AI、半導体製造技術、データ利活用など、国の重点施策と連動した大型事業が目立ちます。
- GENIAC(生成AI基盤モデル開発支援)
- ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業
- 製造業データ等のAI-Ready化
- 半導体・デジタル産業戦略の戦略的実行に向けた調査分析
スタートアップ・起業家支援
ディープテック領域のスタートアップを対象とした支援が充実しています。詳細は次のセクションで解説します。
5. スタートアップ・起業家向け支援
NEDOはディープテック系スタートアップ支援に特に力を入れています。シード期からスケールアップまで、段階に応じたプログラムが用意されています。
NEP(NEDO Entrepreneurs Program)
研究者や技術者の起業を支援するプログラムです。
| コース | 支援額 | 締切 | 対象 |
|---|---|---|---|
| 開拓コース(Front-Runner) | 最大500万円 | 2026年2月24日 | 起業前〜シード期の研究者・技術者 |
| 躍進コース(躍進500) | 最大500万円 | 2026年4月中旬(予定) | 起業後の事業化加速 |
| 躍進コース(躍進3000) | 最大3,000万円 | 2026年4月中旬(予定) | 成長段階のスタートアップ |
| カーブアウトA/B | 500万〜3,000万円 | 2026年4月中旬(予定) | 大企業からのカーブアウト |
DTSU(ディープテック・スタートアップ支援事業)
より大型のスタートアップ支援制度です。
- STS(シード期技術シーズ型): 最大数億円
- PCA(Product Commercialization Acceleration): 最大数十億円
- DMP(Deep-tech Market Platform): 最大数十億円(助成対象費用の2/3以内)
- 締切: 2026年4月中旬(予定・第10回公募)
SBIR推進プログラム
中小企業・スタートアップの技術開発を支援する制度です。
- フェーズ1: FS(実現可能性調査)、最大1,500万円
- フェーズ2: 研究開発、最大数億円
- 随時公募(テーマ設定型で複数回公募)
6. 応募の流れと準備
2025年12月からの変更: NEDOは応募受付をjGrants(Jグランツ)に移行しました。応募にはGビズIDの取得が必要です。採択後にe-Radへの登録が求められます。
一般的な応募フロー
- GビズIDの取得: jGrantsでの応募に必要(プライムまたはメンバー)。取得に約2週間かかるため事前登録を推奨
- 公募情報の確認: NEDO公募情報ページで最新の公募を確認
- 公募要領の入手: 公募説明会(オンライン開催が多い)に参加し、要領を精読
- 提案書の作成: 研究開発計画、実施体制、資金計画等を記載
- jGrantsで電子申請: jGrants上で提案書を提出(一部の公募では別方式の場合あり)
- 審査: 書面審査 → ヒアリング審査(プレゼン)→ 採択決定
- e-Rad登録・契約: 採択後、e-Radへの情報入力 → 委託契約または交付決定 → 事業スタート
応募に必要な主な書類
- 提案書(研究開発計画書)
- 実施体制表
- 資金計画書(経費明細)
- 研究者の業績・経歴
- 企業の場合: 財務諸表、会社概要
注意事項
- 公募説明会への参加: 必須ではない場合が多いですが、公募の意図や審査ポイントを直接聞ける貴重な機会です。参加を強く推奨します
- 事前相談: 一部のプログラムではNEDO担当者への事前相談が可能です。提案の方向性を確認できるため、積極的に活用しましょう
- コンソーシアム形成: 大型プロジェクトでは複数機関のコンソーシアムが求められます。提案前に体制構築の時間を確保してください
7. 採択されるためのポイント
NEDOのプロジェクトは科研費と異なり、「社会実装」と「産業化」が強く求められます。審査で重視されるポイントを押さえましょう。
7-1. 出口戦略(社会実装計画)を明確にする
NEDOの審査で最も重要視されるのが「研究成果をどう社会に届けるか」です。
- 市場規模と事業化シナリオ: 研究が成功した場合のターゲット市場、想定される製品・サービス、事業化までのロードマップを具体的に記述する
- 知財戦略: 特許出願の計画、ライセンス戦略、標準化への対応を含める
- 国際競争力の観点: 海外の競合技術と比較した優位性を示す
7-2. 実施体制の説得力
- 各機関の役割分担: コンソーシアムの各メンバーがなぜ必要か、何を担うかを明確に
- プロジェクトマネジメント体制: 進捗管理、リスク管理の仕組みを示す
- 産学連携の実績: 過去の共同研究実績やネットワークがあれば積極的にアピール
7-3. 政策との整合性
- NEDOのプロジェクトは国の政策目標に基づいて設計されています。「経済産業政策の新機軸」「GX基本方針」「AI戦略」等の政策文書を読み、提案がどの政策目標に貢献するかを明示しましょう
- 公募要領に記載された「期待される成果」「技術目標」に正面から応える提案を心がける
7-4. ヒアリング審査の準備
NEDOの多くのプログラムでは、書面審査通過後にヒアリング審査(プレゼンテーション + 質疑応答)があります。
- プレゼン時間は通常15〜30分。核心を簡潔に伝えるスライド構成が重要
- 質疑では「実現可能性」「コスト」「出口戦略」について深掘りされることが多い
- コンソーシアムの場合、代表者だけでなく各機関のキーパーソンも同席できると説得力が増す
8. FAQ――よくある質問
Q1. NEDOとJSTの違いは何ですか?
A. NEDOは「実用化・産業化」を重視し、企業との連携が前提のプロジェクトが多いのが特徴です。一方JSTは「基礎研究・学術研究」が中心で、大学の研究者個人が応募しやすい仕組みです。NEDOは経済産業省所管、JSTは文部科学省所管という違いもあります。大学の研究者は、基礎的な段階ではJST(CREST、さきがけ等)、実用化が見えてきた段階ではNEDOという使い分けが一般的です。
Q2. 大学の研究者がNEDOに応募するにはどうすればよいですか?
A. 大学単独での応募も可能ですが、多くのNEDOプロジェクトは企業との共同提案が求められます。大学研究者が比較的応募しやすい事業としては以下があります。
- 先導研究プログラム(未踏チャレンジ): 大学の技術シーズを対象とした事業
- 官民による若手研究者発掘支援事業: 若手研究者が対象
- NEP開拓コース: 研究成果の起業化を目指す研究者向け
いずれの場合も、「社会実装」の観点が求められるため、産学連携の実績や企業との連携の見通しがあると有利です。
Q3. NEDOの「委託」と「助成」の違いは何ですか?
A. 委託事業はNEDOが費用の全額(100%)を負担し、研究成果の知的財産権は原則NEDOに帰属します(日本版バイドール適用で実施者帰属も可)。助成事業は費用の一部(通常1/2〜2/3)をNEDOが負担し、自己負担分が必要ですが、知的財産権は実施者に帰属します。スタートアップ向けの支援は助成事業が多く、大型の国家プロジェクトは委託事業が多い傾向です。
Q4. NEDOの公募はいつ頃出ますか?
A. NEDOの公募は通年で行われますが、特に1月〜3月に翌年度の新規公募が集中する傾向があります。また、年度途中の追加公募も随時行われます。最新の公募情報はNEDO公募情報ページで確認できます。メールマガジンに登録しておくと、新着公募の通知を受け取れます。
Q5. NEDOプロジェクトの採択率はどのくらいですか?
A. プログラムにより大きく異なります。大型の国家プロジェクトは競争倍率が高く採択が難しい一方、先導研究プログラムやSBIRなどは比較的採択されやすい傾向があります。一般的に、NEDOの審査は科研費と異なり、「この提案が国の目標達成にどう貢献するか」が重視されます。公募要領に記載された採択予定件数を確認し、競争率の見当をつけましょう。
※AIによる情報のため、各プログラムの詳細はNEDO公式の公募情報ページで必ずご確認ください。
9. 関連リンク
NEDO公式
- NEDO トップページ
- NEDO 公募情報ページ -- 全公募の一覧
- NEDO 事業紹介 -- 分野別の事業一覧
- NEDO スタートアップ支援
研究費サーチの関連ページ
- 研究費サーチ NEDOの公募一覧 -- NEDOの最新公募を一覧表示
- 研究費サーチ トップページ -- 275件以上の研究費・助成金を横断検索
まとめ
NEDOのプログラムに応募する際の重要ポイントを振り返ります。
- 「委託」と「助成」の違いを理解する: 費用負担率と知財帰属が異なる
- 出口戦略(社会実装計画)を明確にする: NEDOは実用化志向が最大の特徴
- 政策との整合性を示す: 国の政策目標にどう貢献するかを明記する
- 適切な実施体制を構築する: 産学連携のコンソーシアムが有利
- 公募説明会に参加する: 審査のポイントや公募の意図を直接確認できる
- 先導研究プログラムから始める: 大学研究者はまず未踏チャレンジ等から挑戦
NEDOは科研費やJSTとは異なるアプローチが求められますが、大型の資金を得て研究を社会実装につなげる絶好の機会です。本ガイドを参考に、ぜひ応募を検討してみてください。
本記事はAI(Claude)が作成したコンテンツです。プログラムの詳細・最新の公募要件については、必ずNEDO公式サイトでご確認ください。
最終更新: 2026年2月13日