研究助成金 一覧 2026年版|主要な研究費・助成金を完全網羅
日本の研究助成金は、研究者個人の自由な発想を支える科研費から、国の戦略目標に沿ったJST・NEDO・AMED、さらに民間財団まで多岐にわたります。本記事では、2026年(令和8年)に応募可能な主要プログラムを機関別・分野別に整理し、それぞれの特徴・対象分野・応募時期をまとめました。
「どんな助成金があるのか分からない」「自分に合った研究費を見つけたい」という研究者の方に向けて、国の研究費4機関と民間財団の助成金を一つの記事で比較・検討できるガイドです。
目次
1. この一覧の概要と使い方
本記事では日本の研究助成金を以下の2つのカテゴリに分けて紹介します。
| カテゴリ | 主な機関・財団 | 特徴 | 申請方法 |
|---|---|---|---|
| 国の研究費 | JSPS、JST、NEDO、AMED、内閣府 | 大型・長期の研究プロジェクトを支援 | e-Radでの電子申請が主流 |
| 民間助成金 | 武田、上原、中谷、稲盛 等 | 分野特化型。申請書類が比較的簡潔 | 各財団のWebフォームまたは郵送 |
主要資金配分機関の比較
| 機関 | 所管 | 主な対象分野 | 研究の性格 |
|---|---|---|---|
| JSPS(日本学術振興会) | 文部科学省 | 学術研究全般 | ボトムアップ型(研究者の自由な発想) |
| JST(科学技術振興機構) | 文部科学省 | 科学技術全般 | トップダウン型(国の戦略目標に基づく) |
| NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構) | 経済産業省 | エネルギー・産業技術 | 社会実装志向(企業連携が前提) |
| AMED(日本医療研究開発機構) | 内閣府・文科省・厚労省・経産省 | 医療・ライフサイエンス | 基礎〜臨床応用の一貫支援 |
以下のセクションでは、各機関の主要プログラムを対象分野・研究形態・応募時期とともに一覧にしています。
2. JSPS科研費 ― 日本最大の研究助成制度
科学研究費助成事業(科研費)は、日本学術振興会(JSPS)が運営する日本最大の競争的研究資金です。研究者個人の自由な発想に基づく研究(ボトムアップ型)を支援し、人文社会科学から自然科学まで全分野を対象としています。年間約9万件の応募があり、多くの研究者にとって最も基本的な外部資金です。
科研費の種目一覧
| 種目 | 金額(上限) | 研究期間 | 採択率(目安) | 主な対象 |
|---|---|---|---|---|
| 特別推進研究 | 2億円〜5億円/総額 | 3〜5年 | 約10% | トップ研究者 |
| 基盤研究(S) | 5,000万円〜2億円/総額 | 5年 | 約12% | シニア研究者 |
| 基盤研究(A) | 2,000万円〜5,000万円/総額 | 3〜5年 | 約25% | 准教授以上 |
| 基盤研究(B) | 500万円〜2,000万円/総額 | 3〜5年 | 約25〜30% | 全研究者 |
| 基盤研究(C) | 〜500万円/総額 | 3〜5年 | 約25〜30% | 全研究者 |
| 若手研究 | 〜500万円/総額 | 2〜4年 | 約40% | 博士学位取得後8年未満 |
| 挑戦的研究(開拓) | 500万円〜2,000万円/総額 | 3〜6年 | 約15% | 全研究者 |
| 挑戦的研究(萌芽) | 〜500万円/総額 | 2〜3年 | 約15〜20% | 全研究者 |
| 学術変革領域研究(A) | 5,000万円〜3億円/年(領域全体) | 5年 | 約10% | 領域代表者 |
| 学術変革領域研究(B) | 〜5,000万円/年(領域全体) | 3年 | 約10% | 領域代表者 |
| 研究活動スタート支援 | 〜150万円/年 | 〜2年 | 約35〜40% | 着任直後の研究者 |
| 国際共同研究加速基金 | 1,200万円〜2,000万円/総額 | 3〜6年 | 約25% | 国際共同研究 |
科研費のポイント
- 応募時期: 毎年7月頃に公募開始、9月に学内締切→JSPS締切。採択内定は翌年3月
- 全分野対象: 人文社会科学から自然科学まで、あらゆる学術分野が対象
- ボトムアップ型: 研究者の自由な発想に基づく研究テーマを支援
- 他の助成金と重複受給可能: 民間助成金やJSTプログラムとの併用が原則可能
科研費の書き方や採択のコツについては、科研費の書き方完全ガイドで詳しく解説しています。
3. JST ― 戦略的な基礎研究支援
科学技術振興機構(JST)は、文部科学省所管の資金配分機関で、国が定めた戦略目標に基づくトップダウン型の研究支援を行います。CREST・さきがけ・ACT-Xなどの戦略的創造研究推進事業が代表的です。
JST主要プログラム一覧
| プログラム | 金額(上限) | 研究期間 | 採択率(目安) | 研究形態 |
|---|---|---|---|---|
| CREST | 総額1.5億〜5億円/チーム | 5年半 | 約10〜15% | チーム型(研究代表者+分担) |
| さきがけ | 総額3,000万〜4,000万円 | 3年半 | 約10〜15% | 個人型 |
| ACT-X | 総額450万〜600万円 | 2年半 | 約15〜20% | 個人型(博士学位取得後8年未満) |
| ERATO | 最大12億円/総額 | 5年 | 極めて低い | 研究総括主導 |
| A-STEP トライアウト | 〜300万円 | 1年 | 約30% | 産学連携(探索) |
| A-STEP 本格型 | 年間数千万円 | 2〜5年 | 約15% | 産学共同 |
| SCORE | 最大750万円 | 〜1年 | 約30% | 大学発スタートアップ支援 |
| 未来社会創造事業 | 年間数千万円 | 3〜5年 | 約15% | チーム型 |
JSTプログラムのポイント
- 応募時期: CREST・さきがけ・ACT-Xは4月公募開始、6月締切が一般的
- 研究領域の選定が最重要: 研究領域ごとに「研究総括」がいる。研究総括のメッセージを必ず読み、求められている方向性と自身の研究の適合性を判断すること
- ACT-X → さきがけ → CRESTのステップアップが王道のキャリアパス
- 面接審査あり: さきがけ・CRESTは書類通過後にプレゼン(10分)+質疑(15分程度)。書類通過率は約30%
JSTさきがけ・CRESTの応募のコツについては、JSTさきがけ・CREST応募の書き方ガイドをご覧ください。
4. NEDO ― 産業技術・エネルギー研究
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、経済産業省所管の資金配分機関で、エネルギー技術・産業技術の研究開発を推進します。企業との連携が重視され、実用化・社会実装を見据えた大型プロジェクトが特徴です。
NEDO主要プログラム一覧
| プログラム | 金額規模 | 研究期間 | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| グリーンイノベーション基金事業 | 数十億〜数百億円/PJ | 最大10年 | 企業・コンソーシアム |
| GENIAC(AI基盤モデル開発) | プロジェクトにより異なる | 1〜3年 | AI開発企業 |
| ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業 | 数億〜数十億円/PJ | 3〜5年 | 企業・大学 |
| カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発 | 数億円/PJ | 3〜7年 | 企業・大学 |
| 燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業 | 数億円/PJ | 3〜5年 | 企業・大学 |
| SBIR推進プログラム(NEDO枠) | 最大数千万円 | 1〜2年 | 中小企業・スタートアップ |
| 官民による若手研究者発掘支援事業 | 最大数千万円 | 2〜3年 | 若手研究者(産業技術) |
| 研究開発型スタートアップ支援事業 | 最大数億円 | 1〜3年 | スタートアップ |
NEDOプログラムのポイント
- 企業との連携が前提: 多くのプログラムで企業が主体または産学連携が求められる
- TRL(技術成熟度)が重視: 基礎研究よりも実用化に近い段階の技術が対象
- 大学研究者も参加可能: 企業との共同提案で大学研究者が分担研究者として参加するケースが多い
- グリーン・DXがキーワード: カーボンニュートラル関連、AI・半導体関連の公募が増加傾向
NEDOの公募プログラムの詳細は、NEDO公募プログラム完全ガイド2026で解説しています。
5. AMED ― 医療分野の研究開発
日本医療研究開発機構(AMED)は、内閣府・文科省・厚労省・経産省の4府省が所管する医療・ライフサイエンス分野に特化した資金配分機関です。基礎研究から臨床応用・実用化まで切れ目のない支援(「橋渡し」)を理念としています。
AMED主要事業一覧
| 事業名 | 金額規模 | 研究期間 | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| AMED-CREST(チーム型) | 年間数千万円 | 5年程度 | 大学・研究機関 |
| PRIME(個人型) | 年間数百万〜1,500万円 | 3年程度 | 大学・研究機関(若手に有利) |
| 創薬基盤推進研究事業 | 年間数千万円 | 3〜5年 | 大学・研究機関 |
| 次世代がん医療加速化研究事業(P-PROMOTE) | 年間数千万円 | 7年(令和4〜10年度) | 大学・病院 |
| 再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム | 年間数千万円 | 3〜5年 | 大学・研究機関 |
| 新興・再興感染症研究基盤創生事業 | 年間数千万円 | 3〜5年 | 大学・研究機関 |
| 脳神経科学統合プログラム | 年間数千万円 | 3〜5年 | 大学・研究機関 |
| 創薬ベンチャーエコシステム強化事業 | 年間数千万〜数億円 | 随時公募 | 創薬ベンチャー |
| 橋渡し研究プログラム | 年間数千万円 | 3〜5年 | 大学・研究機関 |
AMEDプログラムのポイント
- 医療への貢献が必須: 最終的に「患者さんの役に立つ」ことが全事業で求められる
- 実用化への道筋: 出口戦略(知財・薬事・企業連携)が審査で重視される
- 10〜3月に公募集中: 翌年度の新規公募は秋〜冬に集中する傾向
- 若手枠あり: PRIME、各事業の若手育成枠など、若手向けの機会も豊富
AMEDの全プログラムの詳細は、AMED公募プログラム完全ガイド2026で解説しています。
6. 省庁系大型プログラム(SIP・ムーンショット・SBIR等)
内閣府や各省庁が主導する省庁横断型の大型研究プログラムも重要な研究費の一つです。分野を超えた異分野融合型のプロジェクトが多く、社会課題の解決を目指しています。
主要な省庁系プログラム一覧
| プログラム | 所管 | 金額規模 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ムーンショット型研究開発制度 | 内閣府(JST・NEDO・AMED・BRAIN) | 数十億円/PJ | 2050年目標の野心的研究。10の目標を設定 |
| SIP(戦略的イノベーション創造プログラム) | 内閣府 | 数十億円/PJ | 第3期は2023年度〜。社会実装を重視 |
| K Program(革新的GX技術創出事業) | 文部科学省(JST) | 年間数千万〜数億円 | グリーントランスフォーメーション関連 |
| SBIR(中小企業技術革新制度) | 内閣府 | 数百万〜数億円 | 中小企業・スタートアップ向け。各省庁が参加 |
| 創発的研究支援事業 | 文部科学省(JST) | 年間700万円(原則7年、最長10年) | 長期の独創的研究を支援。若手有利 |
| 次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING) | 文部科学省(JST) | 博士課程学生への生活費支援 | 大学院の博士課程学生対象 |
ムーンショット型研究開発制度の10の目標
| 目標 | テーマ | 運営機関 |
|---|---|---|
| 目標1 | サイバネティック・アバターの実現 | JST |
| 目標2 | 2050年までに超早期疾患予測・予防 | AMED |
| 目標3 | AIロボットと人の共進化 | JST |
| 目標4 | 地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現 | NEDO |
| 目標5 | 未利用の生物機能等のフル活用による持続的食料供給産業の創出 | BRAIN(農研機構) |
| 目標6 | 量子コンピュータの実現 | JST |
| 目標7 | 健康不安なく100歳まで | AMED |
| 目標8 | 気象制御の実現 | JST |
| 目標9 | こころの安らぎ・活力の維持・向上 | JST |
| 目標10 | フュージョンエネルギーの実現 | NEDO |
7. 民間財団の助成金 ― 分野別一覧
民間財団の助成金は国の研究費と比べて金額は小さいものの、申請書類が比較的簡潔で、使途の自由度が高いのが特徴です。特に若手研究者にとっては、研究実績を積むための重要な資金源となります。
7-1. ライフサイエンス・医学系
| 財団名 | 助成プログラム | 金額 | 公募時期(目安) |
|---|---|---|---|
| 武田科学振興財団 | ライフサイエンス研究助成 等 | 200万円〜1,000万円/件(プログラムにより異なる) | 1〜3月頃 |
| 上原記念生命科学財団 | 研究助成金 / 研究奨励金 | 500万円 / 200万円 | 9月頃 |
| 中谷医工計測技術振興財団 | 調査研究助成 / 奨励研究助成 | 500万円 / 200万円 | 4〜6月頃 |
| 持田記念医学薬学振興財団 | 研究助成金 | 300万円/件 | 7〜9月頃 |
| 内藤記念科学振興財団 | 科学奨励金・研究助成 | 300万円/件 | 4〜6月頃 |
| 第一三共生命科学研究振興財団 | 研究助成 | 200万〜300万円/件 | 10〜12月頃 |
| 鈴木謙三記念医科学応用研究財団 | 研究助成 | 200万円/件 | 9〜10月頃 |
7-2. 工学・材料・エネルギー系
| 財団名 | 助成プログラム | 金額 | 公募時期(目安) |
|---|---|---|---|
| 池谷科学技術振興財団 | 研究助成 | 最大300万円/件 | 3〜4月頃 |
| 天田財団 | 研究開発助成 | 最大200万円/件 | 6〜8月頃 |
| JFE21世紀財団 | 技術研究助成 | 200万円/件 | 4〜6月頃 |
| 永井科学技術財団 | 研究助成 | 100万円/件 | 通年 |
| 新化学技術推進協会 | 研究奨励金 | 100万円/件 | 10〜1月頃 |
| エネルギー・資源学会 | 奨励賞・研究助成 | 50万〜100万円/件 | 随時 |
7-3. 人文社会科学系
| 財団名 | 助成プログラム | 金額 | 公募時期(目安) |
|---|---|---|---|
| サントリー文化財団 | 研究助成 | 最大300万円/件 | 2月頃(若手)/ 10月頃(学問の未来を拓く) |
| 三菱財団 | 人文科学研究助成 | 最大500万円/件 | 12〜1月頃 |
| 村田学術振興財団 | 研究助成 | 最大200万円/件 | 3〜4月頃 |
| 全国銀行学術研究振興財団 | 学術研究助成 | 最大150万円/件 | 9〜10月頃 |
| 日本証券奨学財団 | 研究調査助成 | 100万円/件 | 9〜10月頃 |
| 電気通信普及財団 | 研究調査助成 | 300万円/件 | 9〜11月頃 |
7-4. 若手研究者向け
| 財団名 | 助成プログラム | 金額 | 年齢制限等 |
|---|---|---|---|
| 稲盛財団 | 研究助成(はぐくむ) | 200万円/件 | 自然科学系: 40歳以下 / 人文系: 50歳以下 |
| 船井情報科学振興財団 | 研究奨励金 | 最大150万円/件 | 39歳以下 |
| カシオ科学振興財団 | 研究助成 | 100万円/件 | 特に若手を優遇 |
| 栢森情報科学振興財団 | 研究助成 | 最大100万円/件 | 45歳以下 |
| 島津科学技術振興財団 | 研究開発助成 | 100万円/件 | 45歳以下 |
| 井上科学振興財団 | 井上研究奨励賞 | 50万円 | 37歳未満 |
| 住友財団 | 基礎科学研究助成 | 最大500万円/件 | 若手を優先 |
民間財団の助成金については、民間財団の研究助成金ガイドや若手研究者向け助成金ガイドで詳しく紹介しています。
8. 研究助成金の年間申請カレンダー
研究助成金の公募は年間を通じて行われますが、時期により集中する傾向があります。計画的な申請のために、主要プログラムの年間スケジュールを把握しておきましょう。
| 時期 | 主な公募・締切 | 備考 |
|---|---|---|
| 1〜2月 | AMED各事業の新規公募開始 | AMED系の公募が集中。翌年度分 |
| 3〜4月 | JST CREST・さきがけ・ACT-X公募開始 / 科研費の採択通知 | JSTの最重要公募。4月に科研費の結果発表 |
| 5〜6月 | JST CREST・さきがけ締切 / 一部民間財団の公募開始 | JST系の締切ラッシュ |
| 7〜8月 | NEDO新規公募 / 民間財団の夏期公募 | NEDO系公募が増える時期 |
| 9〜10月 | 科研費の公募開始 / 多数の民間財団公募 | 科研費は9月にe-Radで受付開始 |
| 11〜12月 | 科研費の締切 / 武田・三菱など大型民間助成金 | 年内最大の締切ラッシュ |
申請スケジュールのコツ
- 年度始めに年間計画を立てる: 4月の段階で、年間で応募する助成金の候補リストを作成する
- 締切の2ヶ月前から準備開始: 特に科研費やJSTの大型助成金は十分な準備期間が必要
- e-Radの登録は事前に: 新規登録に2週間以上かかる場合がある
- 民間助成金は通年でチェック: 公募時期が不定期な財団も多いため、定期的に情報収集
年間スケジュールの詳細は、研究費・助成金の年間申請スケジュール2026も合わせてご覧ください。
9. 助成金の選び方 ― 7つのポイント
数多くの研究助成金の中から自分に最適なものを選ぶためのポイントを解説します。
ポイント1: 研究テーマとの適合性
科研費のようなボトムアップ型は審査区分さえ合えば自由度が高い一方、JSTのトップダウン型は研究領域ごとの「研究総括」が方向性を決めています。さきがけに応募する場合、研究領域のウェブページで研究総括のメッセージと採択課題一覧を必ず確認し、その人の研究哲学と自分の提案の整合性を判断してください。NEDOは「技術ロードマップ」に沿ったテーマであることが前提です。
ポイント2: キャリアステージに合った種目を選ぶ
助成金にはキャリアステージに応じた種目があります。
- 博士課程〜ポスドク: JST ACT-X、SPRING、井上研究奨励賞、研究活動スタート支援
- 助教・若手(博士学位取得後8年未満): 科研費・若手研究、JST さきがけ、PRIME、稲盛財団
- 准教授〜教授: 科研費・基盤研究(B)(A)(S)、JST CREST、AMED-CREST
- トップ研究者: 科研費・特別推進研究、JST ERATO
ポイント3: 研究計画と助成金の規模の整合性
申請書で提示する研究計画の規模と、応募先の助成金の規模が合っていることが重要です。審査員は「この計画にこの予算は適切か」を見ています。必要額を大きく超える助成金に応募すると、計画の信頼性が疑われます。逆に不足する場合は、科研費+民間助成金など複数の資金を組み合わせる戦略も有効です。
ポイント4: 採択率を考慮した応募戦略
大型助成金は採択率が低い傾向にあります。確度を上げるために、以下の戦略を検討しましょう。
- 採択率の異なる複数の助成金に同時に応募する(ポートフォリオ戦略)
- 民間財団の助成金は応募件数が少ない分野特化型のものがある。自分の研究分野に合った財団を探す
- 不採択でも審査結果(開示請求)を活用して次回の申請書を改善する
ポイント5: 応募要件を正確に確認
年齢制限、所属機関の種別、研究分野の制限、重複応募の制限など、応募要件を事前に確認しましょう。特に以下に注意が必要です。
- 科研費は「研究機関に所属する研究者」が対象(企業研究者は原則不可)
- JST ACT-Xは博士課程学生も応募可能
- NEDOは企業が主な対象(大学は共同研究で参加)
- 若手向け助成金の年齢上限は財団により異なる(37歳〜45歳まで幅がある)
ポイント6: 申請の手間と見返りを天秤にかける
科研費・基盤研究(C)の研究計画調書は研究目的等が約4ページですが、基盤(A)以上やJST CRESTは提案書全体で10ページ以上になります。一方、民間財団は所定の用紙1〜3枚で済む場合が多く、科研費の申請書をベースに書き換えれば効率的です。準備にかかる時間と獲得の見込みを比較して応募先を選びましょう。
ポイント7: 実績づくりを意識する
助成金の獲得実績は次の助成金応募でのアドバンテージになります。特に若手研究者は以下のステップアップ戦略が有効です。
- 民間財団の助成金(100〜300万円)で研究実績を積む
- 科研費・若手研究やJST ACT-Xで実績を拡大する
- JST さきがけ・科研費・基盤研究(B)以上にステップアップ
- 大型助成金(CREST・基盤(A)(S)・特別推進研究)を目指す
10. FAQ ― よくある質問
Q1. 2026年度の研究助成金は全部でどのくらいありますか?
A. JSPS・JST・NEDO・AMEDなどの資金配分機関を合わせると数百件以上の公募プログラムが存在します。さらに民間財団の助成金を含めると年間1,000件以上が公募されています。研究費サーチでは主要な公募情報を横断検索できます。
Q2. 研究助成金の一覧はどこで確認できますか?
A. 研究助成金の一覧を確認できる主な情報源は以下の通りです。
- e-Rad: 国の競争的資金の一括検索が可能
- 各機関の公式サイト: JST・NEDO・AMEDなど各機関で公募情報が公開
- 研究費サーチ: 国の研究費から民間助成金まで横断検索が可能
- JSPS科研費電子申請システム: 科研費の申請・検索
Q3. 最も金額が大きい研究助成金は?
A. 国の研究費では、科研費・特別推進研究(最大5億円/総額)、JST ERATO(最大12億円/5年)、JST CREST(年間数千万円〜1億円規模)などが大型です。NEDOのグリーンイノベーション基金事業は1プロジェクトあたり数十億〜数百億円規模と国内最大級です。ムーンショット型研究開発制度も1プロジェクト数十億円規模の大型研究費です。民間財団では、武田科学振興財団の生命科学研究助成(最大1,000万円/件)などが比較的高額です。
Q4. 採択率が高い研究助成金は?
A. JSPSの公開データによると、科研費・若手研究は採択率約40%、基盤研究(C)は約28%と比較的高い水準です。JSTのA-STEPトライアウトも比較的高い傾向にあります。逆に、JST CREST・さきがけ(10〜15%)、科研費・特別推進研究(10%以下)は競争率が非常に高いです。
Q5. 若手研究者向けの助成金一覧は?
A. 若手研究者向けの主な助成金は以下の通りです。
- 国の研究費: 科研費・若手研究(博士学位取得後8年未満)、JST ACT-X(博士学位取得後8年未満)、JST さきがけ(年齢制限なし、若手に有利)
- 民間助成金: 上原記念生命科学財団 研究奨励金、中谷医工計測技術振興財団 奨励研究助成、稲盛財団研究助成(はぐくむ)など
詳しくは若手研究者向け助成金ガイドをご覧ください。
Q6. 企業が応募できる研究助成金は?
A. 企業が応募可能な主な研究助成金には以下があります。
- NEDO: グリーンイノベーション基金事業、SBIR推進プログラムなど(企業が主な対象)
- JST: A-STEP(産学共同フェーズ)は企業との共同研究が前提
- AMED: 創薬ベンチャーエコシステム強化事業、次世代ヘルステック・スタートアップ育成支援事業
- SBIR: 中小企業・スタートアップに特化
ただし科研費は原則として大学・研究機関の研究者が対象で、企業は応募できません。
Q7. 民間財団と国の研究費、どちらに応募すべき?
A. どちらか一方ではなく、両方に応募するのが研究費獲得の基本戦略です。国の研究費(科研費、JST、NEDO等)は金額が大きく研究期間も長いため、主要な研究資金として位置づけます。民間財団の助成金は金額は小さめ(100〜500万円が中心)ですが、申請書類が比較的簡潔で、審査結果が早いというメリットがあります。特に若手研究者は、民間助成金で実績を積みながら、科研費やJSTなどの大型資金にステップアップする戦略が有効です。また、科研費と民間助成金は原則として重複受給が可能です。
※AIによる情報のため、各プログラムの詳細は各機関の公式サイトで必ずご確認ください。
11. 関連ガイド・リンク
主要機関の公式サイト
- JSPS 科研費 -- 科学研究費助成事業の公式ページ
- JST 戦略的創造研究推進事業 -- CREST・さきがけ・ACT-Xの公募情報
- NEDO 公募情報 -- 全公募の一覧
- AMED 公募情報一覧 -- 全公募の一覧(締切カレンダーあり)
- e-Rad(府省共通研究開発管理システム) -- 国の競争的資金の電子申請
研究費サーチの関連ページ
- 研究費サーチ トップページ -- 研究費・助成金を横断検索
まとめ
2026年版の研究助成金の全体像を振り返ります。
- 科研費は研究者の基盤: 全分野対象のボトムアップ型。まず科研費に採択されることが研究キャリアの土台
- JSTは戦略的テーマに強い: 研究総括のビジョンに合致するかが採否を分ける
- NEDOは社会実装志向: 企業連携が前提。技術ロードマップへの貢献が評価される
- AMEDは医療に特化: 基礎から臨床応用まで一貫支援。出口戦略が審査で重視される
- 民間助成金は実績づくりに: 申請が簡潔で、科研費の調書をベースに効率的に応募できる
- 複数の資金を組み合わせる: 科研費+民間助成金のポートフォリオ戦略が基本
- 年間スケジュールを把握: 7〜9月の科研費シーズンと10〜12月の民間財団ラッシュに備える
研究助成金の情報は日々更新されます。最新の公募情報は各機関の公式サイトや研究費サーチで定期的にチェックし、チャンスを逃さないようにしましょう。
本記事はAI(Claude)が作成したコンテンツです。データや制度の詳細については、必ず各機関の公式サイトでご確認ください。
最終更新: 2026年2月28日