研究費ガイド
科研費の重複制限 早見表と「別表1 重複制限一覧表」の読み方(令和9年度対応)
AI生成コンテンツ: この記事はAI(Claude)が公式の一次ソース(日本学術振興会の令和9(2027)年度公募要領と別表1「重複制限一覧表」)を参照して作成しました。重複制限は組み合わせごとに細かく定められており、本記事の早見表は主要な組み合わせの抜粋です。応募前に必ず公式の一覧表でご確認ください。
📘 総論: 研究費の全体像(種類・金額・採択率・申請方法)をまず押さえたい方は 「研究費とは|種類・金額・採択率・申請方法を完全解説【2026年版】」 をご参照ください。
科研費には、同じ研究者が複数の研究種目に同時に応募したり、同時に交付を受けたりすることを制限する重複制限があります。正式なルールは公募要領の「別表1 重複制限一覧表」にまとまっていますが、この表は種目同士の総当たり表で読み方に癖があり、検索すると過年度の古いPDFが混ざって出てくるのが難点です。本記事では、令和9(2027)年度公募(2026年9月17日締切)の一覧表に基づいて、よくある組み合わせの併願可否と表の読み方を整理します。
この記事の要点
- 令和9(2027)年度公募から、39歳以下は挑戦的研究(萌芽)と基盤研究(C)を併願・重複受給できる(40歳以上は従来どおり一方のみ)
- 若手研究と基盤研究(C)、若手研究と萌芽は併願不可のまま
- 受給回数2回目の若手研究は、基盤研究(S・A・B)や挑戦的研究(開拓)と併願できる
- 制限には「応募制限」(両方に出せない)と「受給制限」(両方出せるが実施は一方)の2種類がある
- 基盤研究(S・A・B)と挑戦的研究(開拓・萌芽)は制限なしで併願できる。制限が集中しているのは基盤研究どうしと、基盤研究(C)と若手系の組み合わせ(主要10種目の総当たり表)
- 別表1の外にも応募制限がある。若手研究の受給は通算2回まで、平成22(2010)年度以降に基盤研究(S・A・B・C)を研究代表者として受給した人は若手研究に応募できない(4章)
- 正本は公募要領の「別表1 重複制限一覧表」。必ず令和9(2027)年度版で確認する(検索上位に古い年度のPDFが出ることがある)
いま応募できる公募
この記事の主題に関係する、募集中の公募です(2026年10月13日時点。「予定」は募集開始前)。各行から公募ページに移ると、締切・金額・募集要項・事務手続きを確認できます。
| 公募 | 機関 | 締切 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 令和9(2027)年度 科学研究費助成事業 特定奨励費 | 文部科学省 / 日本学術振興会(JSPS) | 2026年11月2日 | 要確認 |
| 令和9(2027)年度 外国人特別研究員(欧米短期)第2回予定 | JSPS | 2027年1月8日 | 滞在費 月額362,000円(博士号取得者)/月額200,000円(博士号未取得者)(往復国際航空券・海外旅行保険を別途… |
| 令和9(2027)年度 外国人特別研究員(一般)第2回予定 | JSPS | 2027年4月23日 | 滞在費 月額362,000円(往復国際航空券は現物支給、渡日一時金 定額200,000円、海外旅行保険を別途支給) |
| 令和9(2027)年度 外国人招へい研究者(短期)第2回予定 | JSPS | 2027年4月23日 | 滞在費 日額18,000円(往復国際航空券・海外旅行保険・調査研究費 上限150,000円を別途支給) |
| 令和9(2027)年度 外国人特別研究員(欧米短期)第3回予定 | JSPS | 2027年6月4日 | 滞在費 月額362,000円(博士号取得者)/月額200,000円(博士号未取得者)(往復国際航空券・海外旅行保険を別途… |
1. 重複制限とは(応募制限と受給制限)
公募要領によると、重複制限は「限られた財源でできるだけ多くの優れた研究者を支援できるよう考慮する」「各研究種目の審査体制を踏まえ、応募件数が著しく増えないよう考慮する」といった基本的な考え方に基づいて設定されています。制限の対象は主として研究代表者ですが、研究種目の額が大きい場合など一部のケースでは研究分担者も対象になります。
重要なのは、重複制限には性質の異なる2種類があることです。
| 種類 | 意味 | 別表1での表記 |
|---|---|---|
| 応募制限 | 一つの研究課題にのみ応募できる(両方には出せない)。継続課題があるために新規応募できない場合を含む | ×、▲ |
| 受給制限 | 双方に応募はできるが、双方が採択された場合はルールで定められた一方の課題のみ実施する | ■、□ |
出典: 令和9(2027)年度公募要領「Ⅲ. 応募する方へ 2. 重複制限の確認」。記号の詳細は6章で解説します。
2. よくある組み合わせの併願可否 早見表
検索や相談で特に多い組み合わせについて、研究代表者として双方に新規応募する場合の可否を、令和9(2027)年度公募要領の別表1(1-1「研究代表者と研究代表者」型)から抜粋して整理しました。継続課題を持っている場合や研究分担者として関わる場合はルールが変わるため、必ず6章と公式の一覧表を確認してください。
| 組み合わせ | 併願可否 | 補足 |
|---|---|---|
| 基盤研究(C) と 挑戦的研究(萌芽) | 39歳以下: 可 40歳以上: 不可 |
令和9年度公募からの緩和。39歳以下(採択年度の4月1日現在)は応募・受給とも可(5章) |
| 基盤研究(C) と 若手研究 | 不可 | 受給回数1回目・2回目のどちらの若手研究でも応募不可 |
| 基盤研究(S・A・B) と 若手研究 | 1回目: 不可 2回目: 可 |
2回目の若手研究は併願可。双方採択の場合は基盤研究の課題を実施(受給制限) |
| 若手研究 と 挑戦的研究(萌芽) | 不可 | 受給回数1回目・2回目とも応募不可 |
| 若手研究 と 挑戦的研究(開拓) | 1回目: 不可 2回目: 可 |
令和5(2023)年度公募から、受給回数2回目の若手研究と開拓の重複制限を緩和 |
| 挑戦的研究(開拓)と 挑戦的研究(萌芽) | 不可 | どちらか一方にのみ応募できる |
| 基盤研究どうし(例: 基盤A と 基盤B、基盤B と 基盤C) | 不可 | 例外として基盤研究(S)と基盤研究(A)は併願可(双方採択の場合は基盤Sを実施) |
| 同一種目に2課題(例: 基盤C を2件) | 不可 | 同一の研究種目(応募区分)に応募できるのは1研究課題のみ |
| 学術変革領域研究(A)公募研究 と 基盤研究(C) | 可 | 公募研究は同時に2件まで応募・受給可。他種目との組み合わせは別表1で個別に確認 |
| 研究活動スタート支援(継続中)から 基盤・若手・挑戦的研究への新規応募 | 可 | スタート支援の継続課題の研究代表者に対する応募制限は、今回公募種目には設けられていない |
本表は令和9(2027)年度公募要領「別表1 重複制限一覧表」(1-1)から主要な組み合わせを抜粋し、読みやすい形に直したものです。ここに載っていない組み合わせ(特別推進研究、学術変革領域研究の計画研究・総括班、国際共同研究加速基金、特別研究員奨励費など)や、継続課題を持つ場合の扱いは、必ず公式の重複制限一覧表(PDF)でご確認ください(2026年7月29日参照)。
なお、重複制限をクリアしていても、内容がほぼ同一の研究計画を複数種目に出すと「不合理な重複」として審査段階で判断される可能性がある点にも公募要領は注意を促しています。ここに載っていない組み合わせは、次の3章の総当たり表で確認してください。
3. 研究代表者どうしの総当たり表(新規応募)
2章の早見表は、相談の多い組み合わせだけを抜き出したものです。ここでは同じ令和9(2027)年度の別表1(1-1「研究代表者(新規・継続)(甲欄) 研究代表者(乙欄)」型)から、今回まとめて公募される主要10種目について、いずれにも研究代表者として新規応募する場合の総当たり表を作りました。行が自分の一方の応募、列がもう一方の応募です。表は横にスクロールします。
| 応募する側/もう一方 | 特別推進研究 | 基盤研究(S) | 基盤研究(A) | 基盤研究(B) | 基盤研究(C) | 若手研究 1回目 | 若手研究 2回目 | 挑戦的研究 (開拓) | 挑戦的研究 (萌芽) 39歳以下 | 挑戦的研究 (萌芽) 40歳以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 特別推進研究 | 同一種目 | 可(行) | 可(行) | 可(行) | 可(行) | 可(行) | 可(行) | 可(行) | 可(行) | 可(行) |
| 基盤研究(S) | 可(列) | 同一種目 | 可(行) | 不可 | 不可 | 不可 | 可(行) | 制限なし | 制限なし | 制限なし |
| 基盤研究(A) | 可(列) | 可(列) | 同一種目 | 不可 | 不可 | 不可 | 可(行) | 制限なし | 制限なし | 制限なし |
| 基盤研究(B) | 可(列) | 不可 | 不可 | 同一種目 | 不可 | 不可 | 可(行) | 制限なし | 制限なし | 制限なし |
| 基盤研究(C) | 可(列) | 不可 | 不可 | 不可 | 同一種目 | 不可 | 不可 | 不可 | 制限なし | 不可 |
| 若手研究(1回目) | 可(列) | 不可 | 不可 | 不可 | 不可 | 同一種目 | 同一種目 | 不可 | 不可 | 不可 |
| 若手研究(2回目) | 可(列) | 可(列) | 可(列) | 可(列) | 不可 | 同一種目 | 同一種目 | 制限なし | 不可 | 不可 |
| 挑戦的研究(開拓) | 可(列) | 制限なし | 制限なし | 制限なし | 不可 | 不可 | 制限なし | 同一種目 | 不可 | 不可 |
| 挑戦的研究(萌芽)39歳以下 | 可(列) | 制限なし | 制限なし | 制限なし | 制限なし | 不可 | 不可 | 不可 | 同一種目 | 同一種目 |
| 挑戦的研究(萌芽)40歳以上 | 可(列) | 制限なし | 制限なし | 制限なし | 不可 | 不可 | 不可 | 不可 | 同一種目 | 同一種目 |
読み方: 制限なしは双方に応募でき、双方採択されれば双方を実施できます(別表1の空欄)。不可はどちらか一方にしか応募できません(同×)。可(行)は双方に応募できますが双方採択の場合は行側の種目を実施します(同■)。可(列)は同じく双方に応募でき、双方採択の場合は列側の種目を実施します(同□)。同一種目は同じ研究種目なので1課題にしか応募できません。出典: 日本学術振興会「別表1 重複制限一覧表」(令和9(2027)年度、1-1)。2026年8月19日参照。
この表から読み取れる要点は4つです。
- 基盤研究(S・A・B)と挑戦的研究(開拓・萌芽)は制限なし。金額の大きい基盤研究に出しながら、挑戦的研究にも研究代表者として応募でき、双方採択されれば双方を実施できます。制限が集中しているのは基盤研究どうし、および基盤研究(C)と若手系の組み合わせです。
- 基盤研究(C)だけが挑戦的研究(開拓)と併願できない。基盤研究(S・A・B)なら開拓と併願できますが、基盤研究(C)と開拓は不可です。基盤研究(C)の金額・採択率・応募資格は科研費 基盤研究(C)の採択率と金額にまとめています。
- 受給回数2回目の若手研究は選択肢が広い。基盤研究(S・A・B)と併願でき(双方採択なら基盤研究を実施)、挑戦的研究(開拓)とは制限なしで併願できます。1回目の若手研究はいずれも不可です。
- 特別推進研究はこの表の全種目と「可(行)」。新規応募であればこの表のどの種目とも併願でき、双方採択の場合は特別推進研究を実施します。表に含めていない学術変革領域研究の総括班とは併願できないため、そちらは公式の一覧表でご確認ください。
なお、この表は双方に新規応募する場合のものです。すでに継続課題を持っている場合は次の4章を参照してください。採択の可否がいつ分かるかは研究費の採択結果はいつ発表されるかにまとめています。基盤研究(A・B・C)と若手研究は令和9(2027)年2月26日に審査結果が通知され、挑戦的研究は同年6月30日に審査結果通知と交付内定が行われる予定です(令和9(2027)年度公募要領「応募書類提出後のスケジュール(予定)」)。
4. 継続課題がある場合と、別表1の外にある応募制限
実務でつまずきやすいのは、令和9(2027)年度に継続する研究課題をすでに持っている場合です。別表1では、この場合の制限は主に▲(乙欄の研究課題に応募できない。甲欄の継続研究課題の研究のみ実施する)で表されます。継続課題の種目ごとに、今回公募される4種目へ研究代表者として新規応募できるかを整理しました。
| 令和9年度に継続する課題 | 基盤研究(C) | 若手研究 | 挑戦的研究(萌芽) | 挑戦的研究(開拓) |
|---|---|---|---|---|
| 特別推進研究 | 不可 | 不可 | 不可 | 不可 |
| 基盤研究(S) | 不可 | 不可 | 可 | 可 |
| 基盤研究(A) | 不可 | 不可 | 可 | 可 |
| 基盤研究(B) | 不可 | 不可 | 可 | 可 |
| 基盤研究(C) | 同一種目 | 不可 | 39歳以下: 可 40歳以上: 不可 | 不可 |
| 若手研究(1回目) | 不可 | 同一種目 | 不可 | 不可 |
| 若手研究(2回目) | 不可 | 同一種目 | 不可 | 可 |
| 挑戦的研究(萌芽) | 39歳以下: 可 40歳以上: 不可 | 不可 | 同一種目 | 不可 |
| 挑戦的研究(開拓) | 不可 | 1回目: 不可 2回目: 可 | 不可 | 同一種目 |
| 研究活動スタート支援 | 可 | 可 | 可 | 可 |
| 特別研究員奨励費(特別研究員) | 可 | 可 | 可 | 不可 |
| 海外連携研究(旧 国際共同研究強化(B)) | 可 | 不可 | 可 | 可 |
| 国際共同研究強化(旧 同(A))/国際先導研究 | 可 | 可 | 可 | 可 |
| 帰国発展研究 | 可(新規側を実施) | 可(新規側を実施) | 可(新規側を実施) | 可(新規側を実施) |
「不可」は別表1の▲(甲欄の継続研究課題の研究のみ実施する)に、「可」は空欄に、「可(新規側を実施)」は□に対応します。「39歳以下」は採択年度の4月1日現在の年齢です。特別研究員奨励費の行は、特別研究員(DC)については別の制限があり、公募要領の注記により特別研究員奨励費および国際共同研究強化以外の研究種目に研究代表者として応募することができません。出典: 日本学術振興会「別表1 重複制限一覧表」(令和9(2027)年度、1-1)。2026年8月19日参照。
この表で注目したいのは研究活動スタート支援と特別研究員奨励費の行です。どちらも継続課題を持ったまま基盤研究(C)・若手研究・挑戦的研究(萌芽)に新規応募できます。また令和9年度の緩和により、基盤研究(C)の継続課題を持つ39歳以下の研究者は、挑戦的研究(萌芽)に新規応募できるようになりました(40歳以上は不可のままです)。
4-1. 別表1に載っていない2つの応募制限
若手研究には、別表1の総当たり表とは別に、公募要領の本文だけに書かれている応募制限が2つあります。表を見ただけでは気付けないため、応募前に必ず確認してください。
- 受給回数は通算2回まで。公募要領は「『若手研究』及び『若手研究(S・A・B)』を通じて、同一研究者の受給回数を2回までに制限しています」と定めています。令和8(2026)年度公募までにいずれかを2回受給していると、令和9(2027)年度公募で若手研究には応募できません。ここでいう受給は交付決定を受けることを指し、交付内定の後に交付申請を辞退して交付決定を受けなかった場合は受給に含まれません。
- 基盤研究を受給した人は若手研究に応募できない。公募要領は「平成 22(2010)年度以降に『基盤研究(S・A・B・C)(特設分野研究、海外学術調査含む)』を研究代表者として新規に受給した研究者は、令和3(2021)年度公募から『若手研究』に応募することはできません」と定め、あわせて「電子申請システム上で応募が受け付けられても審査に付されません」と注意を促しています。応募できてしまう点が危険なので、過去の受給歴を先に確認してください。
出典はいずれも令和9(2027)年度公募要領「Ⅱ. 公募の内容 3. 各研究種目の内容 ③若手研究」の留意事項です(2026年7月14日公開版、2026年8月19日参照)。
5. 令和9年度の緩和: 39歳以下は萌芽と基盤Cが併願可に
令和9(2027)年度公募の最も大きな変更が、この重複制限の緩和です。公募要領は次のように記載しています。
若手研究者支援を更に充実させるため、39歳以下を対象として挑戦的研究(萌芽)と基盤研究(C)との重複応募・受給制限を緩和します。なお、重複制限の緩和については、今後の応募状況を踏まえ、審査負担や審査の実効性を考慮しつつ、研究者としてのキャリア形成等にも配慮し、対象範囲を検討していく予定です。
出典: 令和9(2027)年度公募要領(基盤研究・挑戦的研究・若手研究)「主な変更点等」。
ポイントは3つあります。
- 年齢の基準は「採択年度の4月1日現在で39歳以下」: 別表1の注記に「挑戦的研究(萌芽)と基盤研究(C)の重複制限の緩和については、採択年度の4月1日現在で39歳以下である研究者を対象とする」と明記されています
- 応募だけでなく受給も可: 両方に採択された場合、両方の課題を実施できます(応募制限・受給制限の両方が解除)
- 40歳以上は従来どおり: どちらか一方にしか応募できません
重複制限の緩和は近年段階的に進んでおり、令和5(2023)年度公募では受給回数2回目の若手研究と挑戦的研究(開拓)の重複制限が緩和されています。JSPSは今回の緩和についても「今後の応募状況を踏まえ」「対象範囲を検討していく予定」としており、来年度以降さらに広がる可能性があります。令和9年度公募のその他の変更点は科研費 令和9年度の変更点まとめにまとめています。
挑戦的研究(萌芽)と基盤研究(C)のどちらを主軸にすべきかという種目選びの観点は、若手研究・挑戦的研究の採択率と使い分けガイドで採択率データとともに解説しています。
6. 「別表1 重複制限一覧表」の読み方
正式な一覧表は、令和9(2027)年度公募要領(基盤研究・挑戦的研究・若手研究)の36ページ以降に「別表1 重複制限一覧表」として掲載されています。表は次の3つの型に分かれています。
| 表 | 型 | 意味 |
|---|---|---|
| 1-1、1-2 | 研究代表者 と 研究代表者 | 2つの課題のどちらにも研究代表者として応募する場合。制限が最も多い型 |
| 2-1、2-2 | 研究代表者 と 研究分担者 | 一方に研究代表者、他方に研究分担者として関わる場合。通常は自由に応募でき、特別推進研究などに例外がある |
| 3-1、3-2 | 研究分担者 と 研究代表者 | 2-1、2-2の逆方向。こちらも通常は自由に応募できる |
表の縦側(甲欄)に自分がすでに持っている、または応募しようとする課題の種目を、横側(乙欄)にもう一方の種目を取り、交差するマスの記号で可否を読みます。記号の意味は次のとおりです。
| 記号 | 意味 | 制限の種類 |
|---|---|---|
| 空欄 | 双方の研究課題とも応募できる | 制限なし |
| × | 一つの研究課題にのみ応募できる(甲欄の課題に応募した場合、乙欄の課題には応募できない) | 応募制限 |
| ▲ | 乙欄の研究課題に応募できない(甲欄の継続研究課題の研究のみ実施する) | 応募制限 |
| ■ | 双方に応募できるが、双方採択となった場合には甲欄(縦側)の研究課題のみ実施する | 受給制限 |
| □ | 双方に応募できるが、双方採択となった場合には乙欄(横側)の研究課題のみ実施する | 受給制限 |
| 横棒 | 同一の研究種目(応募区分)の交差欄に入る記号。同一種目には一つの研究課題にのみ応募できる | 応募制限 |
出典: 令和9(2027)年度公募要領 別表1の凡例。■または□に該当する応募で一方の課題の採択が先に決定した場合、もう一方の課題が審査前または審査途中であれば、直ちに審査の対象から除外されることがあります。
読み方の注意点として、同じ種目でも「新規」と「継続」で行が分かれていること、若手研究は受給回数(1回目か2回目か)で行が分かれていること、令和9年度からは挑戦的研究(萌芽)が「39歳以下」と「40歳以上」で行が分かれていることに気を付けてください。自分の状況に合う行を選ばないと、逆の結論を読み取ってしまいます。
古い一覧表に注意
「科研費 重複制限」で検索すると、平成期や数年前の重複制限一覧表PDFが上位に表示されることがあります。重複制限は年度ごとに見直されており(令和5年度: 2回目若手と開拓の緩和、令和9年度: 39歳以下の萌芽と基盤Cの緩和など)、古い表では結論が変わります。必ず応募する年度の公募要領に付属する別表1を確認してください。
7. 研究分担者としての参画は原則自由
重複制限が厳しいのは主に「研究代表者と研究代表者」の組み合わせです。公募要領によると、研究代表者として応募しつつ他の課題に研究分担者として参画する場合や、研究分担者どうしの場合は、通常、自由に両方の研究課題に応募できます。
ただし例外があり、特別推進研究などを中心に制限が設けられています。例えば特別推進研究については、二つの研究課題に研究分担者として参画することはできず、既に特別推進研究の研究分担者となっている場合に他の特別推進研究の研究分担者として参画することもできません。研究分担者が関わる組み合わせは別表1の2-1、2-2、3-1、3-2で確認してください。
8. 例外規定(最終年度前年度応募など)
重複制限には次のような例外規定があり、該当する場合は▲(継続課題があるため新規応募不可)の制限がかからないことがあります。
- 研究計画最終年度前年度の応募: 継続課題の最終年度の前年度に、次の課題を新規応募できる制度。令和9年度公募からは、挑戦的研究(萌芽)の採択課題(研究期間3年)について、最終年度前年度に挑戦的研究(開拓)へ新規応募できる仕組みが導入されました
- 補助金の繰越・基金の期間延長: 科研費(補助金分)の全部または一部を翌年度に繰り越して使用する場合や、科研費(基金分)で最終年度に研究期間を延長した場合は、重複制限の適用が異なります(産前産後の休暇、育児休業、海外研究滞在等による中断に伴う延長は扱いが別です)
細かい条件があるため、該当しそうな場合は公募要領の「Ⅲ. 応募する方へ 2. 重複制限の確認」の本文と、所属機関の研究支援担当への確認をお勧めします。
9. よくある質問
Q基盤研究(C)と挑戦的研究(萌芽)は同時に応募できますか?
A令和9(2027)年度公募から、採択年度の4月1日現在で39歳以下の研究者に限り、研究代表者として両方に応募でき、両方に採択された場合の重複受給もできるようになりました。40歳以上の研究者は従来どおりどちらか一方にしか応募できません。出典は令和9(2027)年度公募要領の「主な変更点等」と別表1(重複制限一覧表)の注記です。
Q若手研究と基盤研究(C)は同時に応募できますか?
Aできません。令和9(2027)年度公募の別表1(重複制限一覧表)では、研究代表者として若手研究と基盤研究(C)の両方に新規応募することはできない扱いです。これは受給回数1回目・2回目のどちらの若手研究でも同じです。一方、2回目の若手研究は基盤研究(S・A・B)となら重複応募でき、両方採択された場合は基盤研究の課題を実施します。
Q若手研究と挑戦的研究(萌芽)は同時に応募できますか?
Aできません。令和9(2027)年度公募の別表1(重複制限一覧表)では、研究代表者として若手研究と挑戦的研究(萌芽)の両方に新規応募することはできない扱いです。なお、受給回数2回目の若手研究と挑戦的研究(開拓)については、令和5(2023)年度公募から重複応募・受給の制限が緩和されています。
Q研究活動スタート支援の実施中に若手研究や基盤研究へ応募できますか?
A応募できます。令和9(2027)年度公募の別表1(重複制限一覧表)では、研究活動スタート支援の継続課題の研究代表者が、今回公募される基盤研究・若手研究・挑戦的研究に研究代表者として新規応募することへの制限は設けられていません。
Q応募制限と受給制限は何が違いますか?
A応募制限は「そもそも両方に応募できない」制限(別表1の×や▲に相当)で、受給制限は「両方に応募はできるが、両方採択された場合はルールで定められた一方の課題だけを実施する」制限(別表1の■や□に相当)です。■は表の縦側(甲欄)の種目、□は表の横側(乙欄)の種目が優先されます。
Q若手研究は何回まで受給できますか?
A「若手研究」および「若手研究(S・A・B)」を通じて、同一研究者の受給回数は2回までに制限されています。令和8(2026)年度公募までにいずれかを2回受給している場合、令和9(2027)年度公募で若手研究に応募することはできません。ここでいう受給は交付決定を受けることを指し、交付内定を受けた後に交付申請を辞退して交付決定を受けなかった場合や、独立基盤形成支援(試行)による変更交付決定は受給回数に含まれません。出典は令和9(2027)年度公募要領の若手研究「受給回数制限について」です。
Q基盤研究(C)を受給したことがあると若手研究に応募できませんか?
A応募できません。令和9(2027)年度公募要領は、平成22(2010)年度以降に基盤研究(S・A・B・C)(特設分野研究、海外学術調査を含む)を研究代表者として新規に受給した研究者は、令和3(2021)年度公募から若手研究に応募できないと定めています。電子申請システム上では応募が受け付けられても審査に付されないため、応募前に過去の受給歴をご確認ください。
Q継続課題を持っていても新規応募できる種目はありますか?
Aあります。令和9(2027)年度公募の別表1では、研究活動スタート支援、特別研究員奨励費、国際先導研究、国際共同研究強化の継続課題を持つ研究代表者について、基盤研究(C)・若手研究・挑戦的研究(萌芽)への新規応募に制限は設けられていません。基盤研究(S・A・B)の継続課題を持つ場合も、挑戦的研究(開拓・萌芽)には新規応募できます。ただし特別研究員(DC)は、特別研究員奨励費および国際共同研究強化以外の研究種目に研究代表者として応募することができません。
Q重複制限の正式な一覧表はどこで確認できますか?
A日本学術振興会が公開する令和9(2027)年度公募要領(基盤研究・挑戦的研究・若手研究)の「別表1 重複制限一覧表」(公募要領36ページ以降)が正式な一覧表です。単独のPDF(重複制限一覧表)も同会サイトで公開されています。検索結果には過年度の一覧表PDFが混ざって表示されることがあるため、必ず「令和9(2027)年度」と明記された最新版を確認してください。
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10. 出典・参考文献
- 日本学術振興会「令和9(2027)年度 科学研究費助成事業 公募要領(基盤研究(A・B・C)、挑戦的研究(開拓・萌芽)、若手研究)」(2026年7月14日。Ⅲ. 応募する方へ「2. 重複制限の確認」および別表1「重複制限一覧表」36ページ以降) https://www.jsps.go.jp/file/storage/kaken_kiban_2026_g_4978/r9_7_kobo.pdf(2026年7月29日参照)
- 日本学術振興会「重複制限一覧表」(令和9(2027)年度・単独PDF) https://www.jsps.go.jp/file/storage/kaken_kiban_2026_g_4978/table_of_restriction.pdf(2026年7月29日参照)
- 日本学術振興会「基盤研究(A・B・C)、挑戦的研究、若手研究の公募について」(令和9年度の公募情報) https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/02_koubo/kiban.html(2026年7月29日参照)
- 文部科学省「令和9(2027)年度 科学研究費助成事業 公募要領 学術変革領域研究(A)(公募研究)」(公募研究の応募・受給上限) https://www.mext.go.jp/content/20260714-mxt_gakjokik-000043237_001.pdf(2026年7月29日参照)
最終更新: (令和9(2027)年度公募要領2026年7月14日公開版に基づき作成)
検証方針: 本記事の併願可否は、日本学術振興会の令和9(2027)年度公募要領本文と別表1「重複制限一覧表」を一次ソースとして確認しています。早見表(表1)は総当たり表の全てを再現したものではなく、主要な組み合わせの抜粋です。掲載していない組み合わせや、継続課題・研究分担者が関わる場合は、必ず公式の一覧表でご確認ください。出典を確認できない情報は掲載していません。
本記事はAI(Claude)が作成したコンテンツです。データや制度の詳細については、必ず各機関の公式サイトでご確認ください。